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アニメや映画などを観て感じたこと、想ったこと。ネタバレする場合有。

2020年私的まとめ

2020年で私にとって最初の大きな出来事は『ラブライブ!フェス』で、コロナの危機感が世界に広がる直前とかだったのでギリギリだったのと、あのタイミングで開催してもらって、行けて良かったという想いがあります。虹ヶ咲の新鮮さ、Aqoursの楽しさ、Saint Snowのかっこよさ、μ'sの安定感。どのアイドルもしっかり推せる理由があって正にお祭り騒ぎ。SSのところでブレードの振り過ぎにより皮がめくれたり、肝心の朱夏ちゃんの自己紹介で声が枯れてたりしましたが、充分楽しめました。

その1週間後からはコービーやジアナちゃんたちが亡くなったり、夏にはチャドウィック・ボーズマンも亡くなったりで筆舌に尽くせない絶望を感じていました。繰り返しになりますが、ここでも哀悼の意を表します。個人的には画像を見ているだけで未だに悲しい気持ちになりますし、喪が開ける気配も全くありませんが。

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ただそんな中でも、良い作品に出会うことで日常を少しでも思い出すことも出来たと思うので、制作の方々にも感謝ですね。

という訳で、今回は数は決めずに印象に残っているものや良かったと思ったものを挙げていきたいと思います。まず作品を挙げて、その後で個々について語っていくスタイルです。

いつもは10選なんですが、足りない分を少しその他で補ったつもりです。

 

 

アニメ選

・『ガンダム ビルドダイバーズ Re:RISE』

・『映像研には手を出すな』

・『推しが武道館いってくれたら死ぬ』

・『かぐや様は告らせたい』2期

・『BNA』

・『アサルトリリィ BOUQUET』

・『呪術廻戦』

・『いわかける!-Climbing Girls-』

・『ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会

・『ミュークルドリーミー』

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コロナの影響で放送の延期が多かったが、こうやって選んでみると今回も問題なく選べる作品があって改めて感謝です。

『ビルドダイバーズRR』で言えば、区切るのであれば18話で良かったと思える判断だった。19話から長らく匂わせてきたヒロトの過去に本格的に切り込む内容だった為、その途中で間を空けると視聴者側としては悶々としたまま数週間過ごす事になっていただろうし、感情の盛り上がりとしても保たない可能性が高くなる。結果として19話以降を順調に見れて良かったと思う。前作も掬い上げる展開に胸が踊りました。

『映像研には手を出すな』とか『推しが武道館いってくれたら死ぬ』のあたりは個人的な事情で精神衛生がズタボロだったので、記憶が不鮮明な上に記録(Twitter)にも残ってなかったんですが、良い作品だったことは覚えています。『映像研』は、金森氏が現実的な茶々をいれつつも、創作の楽しさや自由さが伝わってきて楽しかった。『推し武』は独自のアイドルの内情やあり方を描きながら、主人公はファンのえりぴよであり、アイドルとファンの関係性にも焦点を合わせていて興味深く見れた。私は空音推し。

かぐや様は告らせたい待っていた2期。原作はコミックでそこそこ読んでいるので予想はしていたが、やはり体育祭編が大きな山場でしたね。裏の主人公とも言える石上の過去と現在の照らし合わせをして、彼の正義を完結させる。本人は「そんな格好いいものじゃない。」と言いそうだけど。2期も安定して面白かったし、作画や演出にも磨きがかかって見えた。

Netflixで先行配信された『BNA』。映画もアニメも今後こういう放送が増えていくんだろうな。コロナ禍で更に拍車がかかっているとも思う。TRIGGER制作で主演が諸星すみれとあれば見ない理由が無い。いい作品でした。「他人の選択肢を奪うのは最高にキモい。」という、時代を考慮し論理に感情をのせて殴るという「らしい」作品だったと思う。

スマホゲームの前日譚として放送された『アサルトリリィ BOUQUET』。キャラが多くて名前が覚えきれないのは仕様で、最低限として梨璃、夢結、美鈴、結梨を覚えればいいと思う。シャフトのバトルアクションに新鮮さを感じながら、バトル少女や百合ものの系譜として面白い作品だった。毒を以て毒を制す。リリィとなった少女たちの微妙な立場や感情の葛藤を見せる。最後はパシリムのオマージュ?

ジャンプで原作連載中の『呪術廻戦』。先ず第1話のopとedを見た時点で楽しみな予感をビシビシ感じた。毎話があっという間に終わっていった。悠仁や伏黒、野薔薇を中心に個人の何気ない感情や小言を拾い、五条先生やナナミンら大人もそれを受け止め良しとする姿勢に頭が下がる想い。2クール目にすぐ入るのでそれもありがたき。

『いわかける!』を知った時に、ボルダリングに少なからず興味があった私としては、視聴するのに充分な理由があった。種目自体は素人でも、他で積み上げた経験によって才能を示し壁にぶち当たりながらも仲間と努力し登っていく。所謂スポ根ものと言えるだろうか。個性豊かなキャラクターたちや女性の筋肉描写など画面を注視したくなる要素が多い。どちらかと言えばedの方が好みです、画も含めて。

ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会、もともとはスマホゲームで完結する予定だったキャラクターたちをアニメ化までもっていった本作。ゲーム内であった表面上だけの設定に中身を詰めて昇華させるのが非常に上手かった。また、ラブライブ!であってもラブライブ!に拘らないという意志も強く感じた作品でもあった。各々思い入れの話数があると思うが、私は6話と8話でした。推しは優木せつ菜。

『ミュークルドリーミー』は私の地域ではTV放送していないので噂が聞こえてくる程度でしたが、サブスクでビンジウォッチしたところ、これが面白いこと。座りの良い日本語とシュールな笑いを提供する脚本。ギャグ顔を含めて飽きさせない気配りが見える作画。まだ完結はしてませんが、気になる謎を残しつつ展開していく物語は夢中になります。

 

 

 

映画選

・『기생충』(『Parasite』)

・『Jojo Rabbit』

・『Luce』

・『TENET』

・『劇場版 SHIROBAKO

・『Midsommar』

・『ジョゼと虎と魚たち

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映画の方はとても長い冬に立たされている気がします。作品が出来てはいても、集客が見込めなかったり、新型コロナ感染の拡がりによって営業を縮小せざるを得なくなってしまうからです。そんな中でもMCUジブリなどの過去作品の再上映というのは不幸中の幸いとでも言うのでしょうか。私としては『ナウシカ』を映画館で観れたり、他の客とのスペースが十分に確保された状態で観賞出来たので、そう悪いことばかりとは想いませんでしたが。

『Parasite』に関してTwilogで検索して驚いた。何のツイートも残っていなかった。まあいいか。正直、韓国の格差事情には明るくないのですが、これもひとつのリアルなんだろうなと思いました。半地下と高台の家族間の対比や、上手くいく程に不安も増していくサスペンス、入り乱れる人間関係、時々差し込まれるコメディなど見る人を飽きさせずよく練り込まれた作品。調べると韓国ならではの小ネタも多く、よくまとめられてもいると思う。

Jojo Rabbit』は良く印象に残っている。特にサム・ロックウェル演じるクレンツェンドルフ大尉が…。ナチス、子どもの盲信、戦争などを風刺し、このシリアスなテーマを独自のコメディで強烈に皮肉るのは私好みだった。日本について言及していたのもポイントが高い。どこか『片隅』っぽさも感じました。

この不確かな雰囲気を持つ『Luce』という作品は、しかし確実にどこかには存在する現実なのかもという説得力があった。この作品が醸し出す「何が真実か分からないままお互い疑心暗鬼になっていき破綻を迎える」というある種の地獄の如き空気感は、今のアメリカだけでなく世界中に拡がっているものなのかも知れない。そして何よりこのタイミングで公開され放たれた「I can't breathe.」は、今だからこそ唯一無二の存在感でフィクションとリアルを結びつける最強の台詞だった。Black Lives Matter。

『TENET』、ノーラン新作ということ以外では私に事前説明は要りません。物語としては時間や空間からの解放という印象を私は受けました。『Inception』や『Intersteller』や『Dinkirk』などこれ迄の作品で見せてきた時間や空間の見せ方、演出を発展させたような作品でありつつ、どの作品ともまた違うものとなっている。ノーランが描いてきた「名前が残らない主人公」も遂には名前が明かされなくなった。いつもの映画館で見る為の映画であり、出す度にある意味での極致を見せてくれるなあと感じる。

再上映で見れた『劇場版 SHIROBAKO。急速に変化していくアニメ業界の中で成長した宮森たちが見せる「劇場版」。TVアニメから良くも悪くも変化しているムサニが印象的に描かれていて、宮森たちに改めてアニメ制作に携わる意味を問いかける。そして、劇場版アニメだからこその「らしい」カタルシスで締めてくれる。私が宮森に好感を抱く理由が見出だせた話でした。

アリ・アスター作品としての『Midsommar』。予想が当たり組み上がっていく快感と、カルトを纏った悪夢が現実となっていく不快感が同居する不思議な映画だった。画としても美しいスローライフの様な自然豊かな舞台で人間が儀式を始めるあたりも対比要素の同居として一貫している。で、ぶっちゃけ何処からがペレの仕業なわけ?

ジョゼと虎と魚たちは流れとして綺麗な恋愛物語だった。欲しい演出をしっかり入れて信用出来ると思ってからはあっという間の観賞でした。車椅子を使っている人へ他人が向ける態度の描写とか、中盤のジョゼのカタルシスとか、周りの人たちのキャラ性だとか、色々ありますが。私としては二ノ宮舞というキャラ一点だけでも選出理由としては充分だと思っています。

 

その他

4月の下旬から5月の上旬にかけて見たのが『Game of Thrones』だった。Amazonプライムの見放題で6章までを、Huluで7章までを野辺11日間で73話見きった。『アイカツ!』の178話に匹敵する程の時間だった。最初はキャラクターの多さに解説サイトを見ながらだったが、1章9話を見たのと、キャラクターを覚えていくに従って凄まじい勢いで視聴していった。各章の終盤にしっかりと盛り上がりを用意していたし、1話毎に描かれなかったキャラクターが何をしているのか気になっていた。6章あたりからは1話につき映画並みの予算をかけたと言われても充分過ぎる程頷ける内容でもあった。終わらせ方、結論としてもとても私好みでしっかり終われていたと思う。アリア・スタークというキャラクターがドツボ過ぎてヤバい。

バンダイチャンネルに登録して6、7月を目一杯かけて見たガンダム』シリーズ。今まで、宇宙世紀に殆ど触れてこなかったので「いつか」と思っていたのがこの時だった。見ていなかった作品や疎覚えだった作品も出来る限り観た。もともと『W』が大好きだったんだけども、『UC』や『∀』もかなり好きな作品になった。勿論各作品それぞれ良さがあるのは無論。見直してもやっぱり難しかったのは『Gレコ』でした。ガンダムという機体の意味として「感情のある子どもたちに大人と同じ意見を言う土俵に立たせる為の力」ってのが私が思ったところ。こうなるとビルドシリーズがまた一層楽しくもなる。

9月の末頃発表されたポケモンSPMV『Gatcha』


【Official】Pokémon Special Music Video 「GOTCHA!」 | BUMP OF CHICKEN - Acacia

とにかく、まずは見てくれと言うしか無く、見終わっても最高というしかない作品。全ての世代のポケモンファンに送る至福の瞬間の洪水。加えて広く深く突き刺さる汎用性抜群のBUMP OF CHICKEN『アカシア』。ポケモンがやりたくなった。

 

最後に

今年は見ていなかった『アイカツ!』シリーズも観たんですが、その上での小休止と振り返りも込めて『アイカツ!』167話「夢のスケッチブック」で瀬名あかを観ていたら身体が健康になっていくのを感じました。

まだまだ先行きも見えなくてこれから世界がどうなっていくかは分かりませんが、気が向いた時にでも良いので、素晴らしい作品に出会い、推しに出会い、偶には昔の作品を見返して健康になるのも悪くないと思います。

まあ、久しく全快という状態を知らない私が言うのもアレかも知れませんが。