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アニメや映画などを観て感じたこと、想ったこと。ネタバレする場合有。

2023年まとめ

はいどうも、年々このエントリーの着手が遅くなっているくせるです。

今年は昨年から始めた趣味の継続が主になった印象で、更に継続に因んで過去作の続編が多く印象に残る年でもあったと思う。

連続もの、映画は後述するとして。

4月にUSJなど関西に旅行に行った事は先ず大きい行動だったし、7月には今生初の熱中症に罹り、9月からはポケモンカードのイベントに参加したりと、ここ数年の中ではかなり外出の機会が増えた方だった。別にコロナウィルスは収束した訳じゃないだろうし、異常が日常になっただけだと個人的には考えている。

政治については、ここ10年沈黙し続けていた検察が漸く仕事をし始めたところで、人々を苦しめ、日本を破壊し尽くしてきた者たちがちゃんと牢獄にいけるのか。気になるところである。

 

では(?)、やっていきます。

 

 

 

 

 

連続モノ(TVアニメ・特撮)選

・『機動戦士ガンダム 水星の魔女』

・『VINLAND SAGA』season2

・『君は放課後インソムニア

・『天国大魔境』

・『ウマ娘 Pretty Derby ROAD TO THE TOP』

・『無職転生Ⅱ〜異世界行ったら本気だす〜』

・『呪術廻戦』第2期

・『王様戦隊キングオージャー』

・『葬送のフリーレン』

 

最初に挙げた『機動戦士ガンダム 水星の魔女』は実のところ12月の半ば過ぎまでは選外にしていた。クィアベイティングを行った作品を評価する程私は寛容では無いからだ。しかし、小林寛監督がBlu-rayのインタビューにてクィアベイティングを覆す意図を明かしたことで、少なくとも制作陣に非は無いと入選へと至った。ガンダムらしい子どもと大人の対比を描きつつ、更に現代的な価値観をも取り入れた最新のガンダムとして十分な出来だったと思う。スレミオ、おめでとう。

奴隷といえども背景に牧歌的な農場を据えて始まった『VINLAND SAGA』2期は、しかしどうしようもなくトルフィンに過去を突きつけ、トールズの背中を見せてくる。まさか数奇な縁が手繰られた末にここまで話が広がろうとは圧巻だった。トルフィンとクヌートの非常に形容し難い関係も面白い。

去年(の『よふかしのうた』)に続いて入選した"深夜"アニメのひとつ『君は放課後インソムニア』。映像的に特別印象に残っている訳では無いけれど、opedから作品の雰囲気作りが徹底されているのがかなり好印象だった。「眠れない」という現代を思わせる症状を通して丸太と伊咲ちゃんの間や周りに出来ていく関係を描き、見守る。私の苦手な過保護親キャラもまあ様式美ということで。

天国大魔境』は原作が未完結で、アニメも1クールだけの放送なので謎はまだそこかしこに散りばめられたままではある。しかし、攻殻新劇以来の野村和也監督とI.Gの作品は、荒廃した世界でサバイバルしたり謎の施設で養育される子どもたちが無性別的で様々な愛情を見出すロマンスがあり、怪物や暴漢やどと戦うアクションもあり。無性別的とは言ったが、肉欲の表現もしっかりなされていて好みの作品だった。最後が最悪だったが、仕方ないので溜飲は取っておくぜ。

TVアニメのシリーズに挟まるかたちで配信された『ウマ娘 Pretty Derby ROAD TO THE TOP』は、これこそ「Eclipse first, the rest nowhere」の如き熱量で駆け抜けた圧倒的な4話だった。メインはナリタトップロードではあったが、アドマイヤベガテイエムオペラオーもそれぞれが主人公だった。演出、作画、演技、脚本、脚色など、その全てが超絶の作品だった。

無職転生Ⅱ〜異世界行ったら本気だす〜』は立ち上がれなくなった男の話。この1クールをたっぷり使って、スタッフも視聴者も皆んなが、ルーデウスと共に悩み、苦しみ、向き合う。自信を失い、心を病み、折れてしまった彼は果たして再び立ち上がることが出来るのか。女に去られ、ヤケになり、他人を傷つけ、更に自暴自棄になった。全てが初めてだった。もはやどんな神にでも縋るしかなかった。再び男として立ち上がる方法を。

どう足掻いても選ばない訳にはいかなかった『呪術廻戦』2期。特に『懐玉・玉折』は2023年において最もリピートした作品になってしまった。面白い原作、暗く容赦のない筋書き、圧倒的なアクション作画とどれをとっても隙のない作品となってしまった特級呪物。もともと五条悟の夢女だったが、夏油傑に共感を覚えてしまい、どうしようもなくなってしまった。

王様戦隊キングオージャー』を選びたいが為に今回から「連続モノ」としてジャンルを広げた。それほどこの作品は面白い。全ての話数が山場。「ダレ場なんて知ったこっちゃねえんだよ、スカポンタヌキ」とばかりに、40話を超えて尚留まるところを知らない面白さの洪水は、きっとこのまま走り切ってしまうのだろう。そして今この日本で王様の話をやることの意味も、しかと考えていかねばなるまい。

何らかの掛け違いが起きていたら『葬送のフリーレン』を最初から見ていなかったかも知れない。そう考えると、見る判断をした自分を褒めたい。勇者が魔王を倒した後のファンタジー世界でエルフの長寿を体験するという変則的な異世界転生モノとも考えられる本作。特筆すべき点は作画だろうか。アクションや演出的なライティングは勿論なのだが、なにより日常の所作に目を見張るものがある。戦闘も素晴らしいが、その日常に重きを置いている様に捉えられるが故に独特のゆったりとした空気感が気持ちの良い作品である。

 

 

映画選

・『アイカツ!10th STORY 未来へのSTARWAY』

・『グリッドマン・ユニバース』

・『The Guardians of the Galaxy Vol.3』

・『Fate strange Fake -Whispers of Dawn-』

・『君たちはどう生きるか

・『映画プリキュアオールスターズF』

・『アリスとテレスのまぼろし工場』

・『The Createor』

・『鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎』

・『窓ぎわのトットちゃん』

 

先ずは『アイカツ!10th STORY 未来へのSTARWAY』に、ありがとう。

 

グリッドマン・ユニバース』はトリガーのロボットモノらしい観たいもの全部盛りの楽しいエンタメ作品。グリッドマンとダイナゼノンのTVシリーズを見るというキャズムは有るが、だとしても勧められる理由が十分にあると考えている。合体ロボットと怪獣の熱いバトル、TVシリーズから培われた関係性や設定、思春期のウカレポンチ甘酸っぱい恋模様。更にヒーローものとして弱さの肯定、想像や創作の称賛も見られ、安心して見ていられる優しい世界でもある。公開当時の感想はYouTubeにて。


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僕らのジェームス・ガンとガーディアンズが再び帰ってきた『The Guardians of the Galaxy Vol.3』。MCUの勢いが衰えつつある気がする昨今だが、GotGはここに至りロケットに焦点をあてた上で全てにおいて納得しかないストーリー構成。ジェームス・ガンは映画撮るの上手いし、特にプレッシャーという意味であまり期待はしないようにしていたけど、署名がこんなに良い作品になって返ってきたのは凄く嬉しい。

連続モノと映画のどちらに入れるか迷った末に、今回はこれ単発だったということで映画に入れた『Fate strange Fake -Whispers of Dawn-』。A-1 Picturesの作画とアメリカという舞台に澤野弘之の音楽がぶっ刺さって、高揚感と爽快感で非常に気持ちのいい作品となっている。聖杯戦争に参加するCV諸星すみれというだけでも期待が膨らむものだ。あの戦闘を冬木でやるのは無理だろうなあ。

君たちはどう生きるか』は私に宮崎駿の凄さを再認識させた作品となった。たしか公式が事前情報をかなり絞っていたので、私も余りに語るのは控えようと思うが。主軸の物語、過去のジブリ作品との共通点、散りばめられたメタファー、そしてこれらを纏め上げる手腕。脱帽だった。

映画プリキュアオールスターズF』もまた最高のプリキュア映画のひとつであり、ここに入選して然るべき一本である。オールスターズNSシリーズが終結してから約10年、良い映画もあったが、私が欲し待っていたプリキュアオールスターズはまさにこれだった。強靭で無敵で最強の布陣が揃ったプリキュアオールスターズのエンドゲームを是非ご堪能あれ。

岡田麿里らしい作品だと思うのが『アリスとテレスのまぼろし工場』。前作の『さよならの朝に約束の花をかざろう』も良い作品だと思うが、良い意味で岡田麿里らしい嫌悪感というか気持ち悪さを内包しつつ、より強烈で濃い物語となったのが今作だと考える。生々しくも瑞々しい感情の物語。

怪獣映画で有名なギャレス・エドワーズだが、『The Creator』の様な人間ドラマにこそ彼の世界観は鮮烈に現れるのかも知れない。多くの人が『The Matrix』や『Avator』の時に受けた映像的な衝撃を今更になって私はこの作品から受けたかも知れない。物語としての驚きは少ないかも知れないが、ギャレス・エドワーズが培ってきた画面と脚本の構成力は確かに実となっていると感じる。

正直このタイミングでこれが入選するとは思ってなかった『鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎』。原作の掲載開始はもう半世紀近く前である上に、映画内の主軸となる時代も1956年であるにも関わらず現代に即した問題を提起し、今この日本に刺さる言葉や価値観を返してきた事に驚愕した。私はもう長らく鬼太郎には触れてこなかったが、この作品単体でも十分楽しめた事も入選した理由のひとつである。TLに見せかけたBLかなと。

話題になっていたので急遽見に行った『窓ぎわのトットちゃん』は、その評判に違わぬ良作だった。これもまた古い価値観や軍国主義が跋扈する時代を描く作品であるが、子どもの素直な感情や想像力によってそれらを打破し反戦へと繋げていく物語。少し前に公開した似たようなテーマや時代背景にも振ることが出来た某作品と比べ、圧倒的にこちらが私の好みであったのが実際のところである。

 

選外と総評

・『推しの子』、『スキップとローファー』、『ポケモンSV 放課後のブレス』

・『Air』、『Napoleon』、『Bones and All』

ポケカに時間を割いていた事もあり、比較的観たタイトル数が新旧作共に少なめではあった。

『推しの子』や『スキップとローファー』は話題になり、個人的にも面白いと言えるところがあったが、刺さらないところの比重が勝ってしまった作品たちだった。『放課後のブレス』は、TVアニメでサトシが引退したことで新シリーズを見始めはしたが、結局話数が少ないOVA的なポケモンアニメの方が性に合っていると感じた次第だった。アニメ全体においては相変わらず異世界転生や「やり直す」話が多い中で、そのバリエーションは多様化している為、ジャンルの垣根がどんどん低くなってきている印象。

映画選においては日本アニメが今回は多かった。全体の印象として日本は陰鬱で窮屈なこの世界からの脱却を求めたり。また、反戦意識や戦後意識の高まりを促したり、権威主義軍国主義に抗う意志を示すような印象が強いと感じた。文化や人の尊厳を軽んじる権力者に対し芸術で抗するのは非常に私の好むところなので、それで作品が作られる事は良いことだが。それはそれとして、宗教と強く結びつき私腹を肥やすことしか考えていない政治家は一刻も早く牢獄へどうぞ。後は、選外の洋画3作品もそれぞれ秀逸で、それぞれ時代に即したジェンダー観の発露が見て取れた。更に『Air』に関してはNBA好き、スニーカー好きとして楽しい作品だった。

 

 

その他の活動など

旧作視聴としては、年々見るのが楽しくなってきたホラー作品という事で『Halloween』シリーズをいくつか見たりして楽しかった。ホラー以外にも『Brokeback Mountain』や『Pulp Fiction』、『Usual Suspects』といった名作鑑賞も少ないながらしていた。

前述した通り、関西やポケモンカードなど、例年に比べ外出の機会は比較的増えたと思う。

上半期としては先ず新潟国際アニメーション映画祭に言ったことか。当時は作品を見るというよりTwitter(抵抗の意志)でフォローしている方を一目見たいというのが大きかった。押井守さん、氷川竜介さん、数土直志さんを見れたのは嬉しかった。これからも続いていくイベントみたいなので、出来たら次は前田Qさんや藤津亮太さんも拝見し、話を拝聴したい所存。

特にポケモンカードに関しては上半期においては、転売の横行を理由として、呆れて距離を置いていたが。WCSや「月明かりの丘」収録などを機にイベント参加を決意。2022年にある程度組んでいたルギアVSTARデッキに環境にあった汎用&メタカードを加えて戦った。某カードゲームの様にソリティアで圧倒的な制圧盤面を敷く楽しさも分かるが、お互いにある程度の動きを許容した上で勝つ楽しさがポケモンカードの特徴だと私は思う。特に2023年12月の環境は、ルギアが圧倒的なシェア率を誇っていた1年前とは違い、様々なデッキが入り乱れる群雄割拠の状態で、個人的にはかなり面白くて好きな環境だった。

カードゲームは盛んだった一方で、コンシューマーはあまり手を出さなかった。春頃まではモンハンR:SBが更新を続けていたのでプレイしていたくらいで、後はソシャゲばかり。ソシャゲもFGOウマ娘は続けているものの、特筆するほど力を入れた記憶は無い。どちらかというと、手を出してはいないものの、ベイブレードへの興味の方が強かった。

11月には初めての即売会にも一般参加したりもしたが…。まあ、うん。

 

最後に

あいも変わらず自民党に苛立ちを覚え、日本の現状を憂い、人間が苦手な私ではありますが。ポケカではコミュニケーションが不可欠なので、枯れきっていたコミュ力になんとか水を足している状況では有る。っていうか、去年も似たようなこと書いていた。多分毎年書くんだろうな。

冒頭で着手が遅くなっているとは言ったが、このまとめ記事がライフワークの一部な気がしているので、続いてはいくと思う。多分。きっと。おそらく。もしかしたら。