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アニメや映画などを観て感じたこと、想ったこと。ネタバレする場合有。

2021年私的まとめ

2021年前半は、いつもどおりアニメや映画やゲームに心血を注ぎながらも、心の半分以上は愛猫に配られていました。詳しくは前回で書いたので省きますが、今も愛情を注いでいます。

そういえば、今はもう金も賭けず、中継も見ていませんが競馬について少し学んだりもしました。自他共に認める「らしくない」趣味だったと思いますが、これからもこういったチャレンジは気が向けばしていきたいなと思います。実はそれ迄(競馬を含めて)競輪、競艇、パチンコ、スロット、カジノなどの所謂公営ギャンブルをしたことが無かったので、人生初のギャンブルでした。競馬だけでなく、スケボーや美術に対する認識が深まったり、ジンジャーエールが飲みたくなったりとあいも変わらず作品からは色々と影響を受けています。

公開延期が相次ぎ、去年は新作の視聴数と比例して当選考の数も減らしての発表でしたが、今回は10選ずつ選ぶことが出来ました。

 

 

 

アニメ選

・『アイカツプラネット!』

・『SK∞ エスケーエイト』

・『ウマ娘 プリティーダービー Season2』

・『ぶらどらぶ』

・『無職転生~異世界行ったら本気だす~』

・『トロピカル〜ジュ!プリキュア

・『オッドタクシー』

・『Sonny Boy』

・『ラブライブ!スーパースター!!』

・『王様ランキング』

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昨今はソシャゲのサービス開始前の入り口としてのTVアニメ化がかなり増えてきているなあと思う。他にも、MCUの影響が少なからずあると思うが、昔の作品をリメイクもしくはユニバース化して以前のファンを再燃または新たなファンを獲得したりもしている様に思える。

今年で言えば『アイカツプラネット!』は長く続いてきた『アイカツ!』シリーズをモダナイズする事により新たな風を吹き込んだ意欲作と捉えられる。シリーズでのお決まりを踏襲しながらも、実写とアニメの融合によって近年のアイドル作品に見られる「アニメとリアルの垣根を限りなく低くする」という流れに乗っている。最初は半信半疑だったとしても、確かに『アイカツ!』の息吹を感じられるのではないだろうか。

内海紘子と大河内一楼ボンズで何を見せてくれるのかと思いながら見始めたのが『SK∞ エスケーエイト』。内海紘子という時点で察する方もいると思いますが、ブロマンス的要素を混ぜつつスケートボードの魅力や楽しさを伝える。今迄スルーしていたスポーツショップスケートボードコーナーが楽しくなりました。

さて。やってきました『ウマ娘 プリティーダービー Season2』。実在の競走馬を擬人化したウマ娘たちが、これまた実際に行ったレースを走り、そこに感情や想いや理由を足してドラマに仕立てていく。トウカイテイオーメジロマックイーンをメインに据えたS2はよりウマ娘の物語に注力されており、2人のライバル関係とそのドラマの巧みさは尋常ならざる素晴らしさと言わざるを得ない。

久方ぶりの押井守原作TVアニメ『ぶらどらぶ』。実写映画『血ぃともだち』のTVアニメ版。作品を通して押井守の現在が垣間見れる…、かはともかく。古風な演出に現代的な画作りがしてあったり、パト2のセルフオマージュがあったりと押井作品を知る人にはなかなかに目を引く作品だった。しっかし、佐倉綾音は評価されてるなあ。

今や日本に溢れている異世界転生モノ。最近の記憶にある中で私が最も面白く見れていたのが『無職転生~異世界行ったら本気だす~』だ。ゴアもエロも可能な限り演出で描こうという意気込みを感じる非常に好感が持てる作品。種族、噂、差別、偏見など生々しい人の営みが強いリアリティを生み出していて、更なる謎の数々に世界の広大さと奥行きを感じる。主人公の前世でのトラウマを踏まえつつ展開される人間ドラマも構造が出来ていて面白い。

シリーズ18作目『トロピカル〜ジュ!プリキュア』。シリーズ構成を横谷昌宏が担当するという事もありキュンキュンな期待感を持って見始めた。今回は南の島から引っ越してきた夏海まなつ(CVファイルーズあい)を筆頭に「今一番大事なことをやる」と「後回し」について物語を展開させている。初期の印象はとにかくキャラクターがかわいいだった。それでいて、現代に合わせた言葉の使い方や教育の姿勢にも高い対応力が見られ、気配りが行き届いた一作である。

オッドタクシー』はリアルタイムではなく少し遅れての視聴だったがミステリーとして、ドラマとして人物の配置や展開の仕方が見事で非常に完成度の高さを感じた作品でした。画面はポップに可愛くしながらも、現代社会の闇にグサグサと切り込む突破力はカタルシスと同時に恐怖すらも感じかねないものでした。新作映画も控えているので楽しみ。

非常に稀有な空気感を持つ作品が『Sonny Boy』だった。ひとまわりして新鮮味のある設定と、独特な美術性のある作画。自らの意志を持った選択と、そこにあるのは未来ではなくそれぞれの世界。世界は変えられないけど、選ぶことは出来る。流行る作品ではないかも知れないけど、私は十分に面白いと思ったし、好きだ。

早くも活動を開始したLiella!こと『ラブライブ!スーパースター!!』。監督京極尚彦と脚本花田十輝という初代の息吹と共に、新たなラブライブ!の旗揚げとなった。シリーズ定番の演出や展開は残しつつも原宿という立地に依った新しさも感じる作品。意識して毛色を変えたニジガクが出てきたことによって引き立て合うシリーズ作品となった事も特筆したい。

原作が面白いと聞いてはいた『王様ランキング』。肉体的な強さが評価される中世ファンタジー世界において聾唖者を主人公に据える事に感心し、また現代的だとも思った。ボッジの成長は勿論だが、闇が深そうな世界設定にも惹きつけられる。ミツマタがイケヘビ。

 

 

映画選

・『Portrait de la jeune fille en feu』

・『シン・エヴァンゲリオン劇場版𝄇

・『Nomadland』

・『Shang-Chi and the Legend of the ten Rings』

・『劇場版 少女☆歌劇 レヴュースタァライト

・『劇場版 ソードアート・オンライン-プログレッシブ- 星なき夜のアリア』

・『Candyman』

・『Last Night in Soho』

・『Venom:Let There Be Carnage』

・『劇場版 呪術廻戦0』

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段々とコロナで延期されていた作品の封切りが始まった2021年。とりあえず見たかった作品が見れることに安堵しつつも、まだ日本では公開が遅くなっている作品があるので待つしかないという幾らかのストレス。

2021年序盤に観た映画で印象的だった『燃ゆる女の肖像』。男性の不在による存在感を出しつつも、離島で束の間の楽園を作り上げる。繊細で美しく、初々しい愛の物語。人物の所作や表情など惹きつける映像によって、観客さえも画家にしてしまう。

ついに来た『シン・エヴァンゲリオン劇場版𝄇』。まあ監督が監督なので終わらない事も覚悟の上で行ったが、しっかりと終わらせてきたので驚いた。終わらせること出来るのね、と。碇シンジの物語としてのエヴァンゲリオンを描き切り、囚われていた人たちを解放させ、ようやく先に進むことが出来た。

ノマドランド』は1度の鑑賞では咀嚼できず、2度目で自分なりの味わい方が分かった。人間が作り出したシステムから放り出されて放浪する高齢者たちが自然という円環の中に身を置き生きていく。「さよなら」は無く「またどこかで」。旅立った人たちともまたどこかで会えるという安堵で今日も生きていく。

ついに公開が再開したMCU。その二の矢として放たれたのが『シャン・チー』。コメディを混ぜつつ、人間ドラマとエンターテインメントが奏功し、ユニバース作品としての繋がりも忘れない。ここで描かれる家族の物語は、もしかしたらMCUの中ではかなり貴重かも知れない。

この『劇場版 少女☆歌劇 レヴュースタァライト』という作品をどう表現すればいいのかは分からない。しかし2021年に私が観た映画の中で間違いなくトップを争う存在感を放っているのは間違いない。TVアニメやロロロでやっていた事を進化させ、深化したこの傑作は唯一無二の作品となったと言えるだろう。

シリーズで新たなスタート地点に立つ『劇場版SAO-プログレッシブ-星なき夜のアリア』は私がアスナが好きということと、アインクラッド編が好きということを再確認させてくれた。焼き直しでありながらも、新たな視点で紡がれるアインクラッドの物語。今更SAOで同性愛かと思ったら概念異性愛でした。

キャンディマン』を見るに際し映画館でのホラー鑑賞経験の少ない私はビビリ散らかしていたが、それでもやはり面白いものは面白い。黒人差別とアートとホラーを融合させ映画を作り上げたニア・ダコスタ監督も素晴らしいし、製作のジョーダン・ピールも相変わらず。恐怖の対象であるという反面、ある意味ではヒーローとも解釈できるキャンディマン。

あのエドガー・ライトとあらば見たくなる『ラストナイト・イン・ソーホー』。やっぱり映像と音の作り方、合わせ方は抜群でこの人は何ていうか「映画を作るのが上手い」んだなと。映像全体もさることながら、主演のトーマシン・マッケンジーとアニャ・テイラー=ジョイがこれでもかと魅力的に映っているのもポイント。

ヴェノム:LTBC』は可愛い映画。エディとヴェノムの行く末がどんなに分かりきったものだとしても「ヴェノムが可愛ければどうにかなる」と思ってそうな製作、特にトム・ハーディ。まあ良いんだけどね。私もこうして年間ベストに挙げているわけだし。知ってる人はブチ上がるあの人も出るよ。

エヴァに続いての緒方恵美主演作『劇場版 呪術廻戦0』。ゼロと銘打つだけあって『呪術廻戦』の基礎であり始まりの物語として申し分ない出来でした。勿論乙骨も良かったけど、私は結局五条悟の夢女子からは逃れられないんだなあ。今のところ、TVアニメを昨年のベストに入れたのに、今年も入れようか迷った程度には好きな作品。

 

 

選外

TVアニメ『ワンダーエッグ・プライオリティ』

TVアニメ『SSSS.DYNAZENON』

映画『The Suicide Squad』

映画『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ

ワンエグについては演出とか作画とかはかなり好みだったんだけど、特別編という名の最終回まで間を開けられた上に視聴手段が限られていて、そのせいか結末の記憶があまり無かったので。まあ単純に思い出せないものは書けないって感じです。

ダイナゼノンは前作と変わらず好きだったんだけど、中盤はグリッドマンの時ほどの熱が上がってこなかった印象だったので。あ、南夢芽とムジナさんは可愛くて好きです。

スーサイド・スクワッドはジェームス・ガンやっぱやるなあって映画だった。選内にしても良かったんだけど、MCUの監督が撮ったDCEU作品ってところに引っかかりを覚えたので。

ハサウェイは正直未だによく分からない。自分なりの見方を確立出来ていない。余裕で選内な気もしてるし、普通に選外な気もしている。まだ結論を出せないのが正直なところ。

 

 

その他

2021年はSwitchでBOTWやMHXXをやっていた時間が長く、あまり旧作鑑賞は出来ていなかった気がします。BOTWもMHXXもプレイ時間が100時間を超えてもまだまだ未開の部分が多過ぎるくらいなので、これからも気が向いたときにポチポチやっていけそうです。先日もセールで新しいSwitchのソフトを2本購入したので、2022年もそうなるやも知れませぬ。

スマホゲーム(ソシャゲ)で言えばスクスタ、FGO、テイクレ、ウマ娘を主にやっており、一時期は雀魂やMTGにも熱を出していました。FGOは2部6章が凄く面白かった。Among Usも楽しんでます。

あまり旧作鑑賞が捗らなかったと言いましたが、印象に残っている作品を挙げておきます。『Paterson』、『容疑者Xの献身』、『ゴジラ』(1954)、『装甲騎兵ボトムズ』、『とっぷをねらえ!』。特にトップはエヴァの完結ということで見たんですが凄まじい熱量の作品でめっちゃ面白かった。

 

最後に

ここまで書きませんでしたが『フラ・フラダンス』を観て時代の移り変わりがはじまっているのかなと思いました。これまでは被災の真っ只中といった印象でしたが、もしかしたらこれからは「その後」を描く作品が増えてくるのかも知れないと。

あと、毎年こういったまとめを作る度に「去年の自分ちゃんとやってて偉い」と思います。

コミケも再開されることですし、少しずつでも後になってやっといて偉かったと思えるカツドウをやれればなと思います。勿論、気が向いて無理のない範囲で。