はじめに
今回も例年通り体調を崩して(風邪をひいて)いるくせるです。原因を辿っていくとこれもやっぱり例年、というかいつも通り政治絡みのストレスだと思います。
2010年代にアニメや映画を見る習慣をつけていき、多いときには年100本以上の映画作品を見ていた私ですが、今年は最も映画の鑑賞回数が少なかったんじゃないかと思います。30本にも届きませんでした。メンタルや経済的に映画に費やす余裕が無かったりする時期、というのもあるのであまり重く見てはいません。
そんなこんなで、映画の鑑賞作品数が減ったので映画選は何とか5つでした。一方でアニメは、特に夏クールに好きな作品がかなり多かったのもあって、10の枠はすぐに埋まりました。夏の反動からか、秋クールはアニメもあまり視聴が進まずでしたが、次の2026冬クールがバケモノ揃いっぽいので充電期間として丁度良いかなと。
連続もの選
・『空色ユーティリティ』
・『メダリスト』
・『機動戦士ガンダムGQuuuuuuX』
・『ウマ娘 シンデレラグレイ』
・『New Panty & Stocking with Garterbelt』
・『チ。ー地球の運動についてー』
・『瑠璃の宝石』
・『薫る花は凛と咲く』
・『その着せ替え人形は恋をする』2期
・『仮面ライダーガヴ』

近年数を増やしているゴルフアニメの中でも『空色ユーティリティ』はそのジャンルとしての広がりを象徴する作品だろう。完全に素人の主人公が何故かプロ顔負けの能力を…ではなく、練習場などで知り合ったゴルフ好きな人達に囲まれて少しづつゴルフの魅力を見つけていく。競技ではなく趣味としての側面を切り出した良作。
『メダリスト』の主人公は結束いのりでライバルは狼嵜光で、この作品に出てくるジュニアスケーターたちは皆んなとても偉いし、頑張っている。しかし私が態々言うまでもなく、明裏路司という先生は誰よりも先に彼女たちに称賛の言葉を贈る。結束いのりにも敬称を付ける。これが現代の教育者であり、大人の見本となれるキャラクターを描いてくれた人たちに拍手を。
エヴァ以来初のスタジオカラーの新作アニメ『機動戦士ガンダムGQuuuuuuX』。エヴァや初代ガンダムに関するファンサや話題性で隠れがちだが、人の革新という意味やガンダムという作品のひとつの解釈として非常に面白く興味深い作品だった。
『ウマ娘 シンデレラグレイ』の文字を見て誰よりも「またか」と思っているのは私です。でも仕方ないのだ。これまでのアニメ化は飽くまで中央に限った(所謂エリートの?)話だったのに対し、地方レース出身のオグリキャップを主人公に据えた。今までに無かったウマ娘や演出を加えた事で当作独自の人物描写や感情の流れを獲得し、結果としてウマ娘の世界を広げている。にしても、色々と出来過ぎである。
『New Panty & Stocking with Garterbelt』を10年以上待っていた。帰ってきたビッチたちは相も変わらず最低で最高だった。1期でも印象的な「パルプ・アディクション」に倣い、2期でも某Fシリーズを元ネタに「F*CK & FURIOUS」として戦士の奮闘を描いてくれた。記号的にデフォルメされているとはいえ、ほとんどのモノにモザイク処理をせずに描いてくれていることには感謝しかない。
正直、『チ。ー地球の運動についてー』がこんなにも凄い作品だとは予期していなかった。地動説を巡る話だとは知っていたが、現代の社会情勢や人間の価値観にリンクし特に反知性が蔓延る日本にクリティカルに突き刺さる物語だった。まさか15世紀の地動説の話がここまで「正に今」な作品になっていたとは脱帽だった。
『瑠璃の宝石』はその豪快なキャラデザが目を引く作品ではある。だがその実、特に序盤は悠久で壮大な時間を生きる鉱物を人という種の短命さや即物性と比較し、その美しさを際立たせる流れだった。中盤以降は更に様々な鉱物に触れ、主人公の成長と共に鉱物の話が宇宙にまで及んでおり、時間だけでなく物理的な距離においても遥かなるロマン溢れる作品だった。
てえてえ・オブ・ザ・イヤー受賞『薫る花は凛と咲く』。いち青春ラブコメかと思って見始めた私を良い意味で裏切ってくれた。相手を勝手にカテゴライズして嫌悪したり遠ざけたりするという今日の社会問題を学生というミクロな世界に反映して、それらを優しさと強さで打破していく。今の差別蔓延る日本に必要な作品だと思いながら見ていた。あとはまあ、兎に角てえてえ。
最初は入選させる積もりの無かった『その着せ替え人形は恋をする』2期だが、超絶美少年女装レイヤー(CV:村瀬歩)こと姫野あまねの活躍によって入選の運びとなった。2期になってより多様な価値観を描くようになり、より裾野が広がったことで現代により合った作品になってきている。Blueskyなどで特筆した3話、今振り返ると海夢ちゃんの反応がより高く評価出来る。
香村純子脚本とのことで見始めた『仮面ライダーガヴ』。ニチアサとしてはギリギリのダークさのラインをお菓子のポップさと幸果さんの明るさで調味していく。物語自体やキャラクターが魅力的なのは勿論だが、脚本の構成の巧みさが印象的な作品だった。自分の身内との戦いだったり、各キャラが持つ情報の出し方だったり、これまでの香村作品の流れを確かに垣間見れると共に、その技術の高さを感じられた。
映画選
・『Conclave』
・『Superman』
・『リコリス・リコイル Friends are thieves of time』
・『劇場版チェンソーマン レゼ篇』
・『M3GAN 2.0』

日本での上映期間に現実世界でも教皇の選挙が行われる偶然が重なった『Conclave』。外界から隔絶された空間で行われる上に、宗教の最高指導者を選ぶというセンシティブなテーマであるが故に非常に閉鎖的で偏った作品になる下地を整えておきながら、知性と不確実さによって進歩的で寛容な物語を創出した素晴らしい作品だった。
珍しくDCEUから選出された『Superman』。これは現在進行系で起きているイスラエルによるガザ地区での虐殺に対するジェームス・ガンからの批判であり、スーパーマンはアメリカの理想を体現した存在になっていた。理想と書いたのは、アメリカは国としてガンの理想とは違った対応をしているんだろうと思ったからで、この作品においてはヴィラン側がその現実を担っていた。「#freepalestine」。
『リコリス・リコイル Friends are thieves of time』はアニメの枠を空けたかったので、”Short Movie”と付いていた本作を映画として選出しました。TVアニメ本編のラストシーンに繋がるまでの穏やかな日常を描いた本作は、ファンとして非常に楽しく満足度の高いものであり、まさに喫茶リコリコで一服しているかの様な心地よさを提供してくれる。
『劇場版チェンソーマン レゼ篇』を映画館で見る決断をした自分はとても偉い。映像の美しさ、カットなどの演出の巧みさ、物語の緩急のつけ方、藤本タツキ作品としての強みも出ていて1本の映画としても完成度が高かった。そしてマキマさん、ごめんなさい。おれ、このコの事好きになりました。本作について考えてると、どう足掻いても最終的に「レゼが可愛い」に行き着いてしまう。
前作はあまり嵌らなかった『M3GAN 2.0』。だが続編となった本作では1で打ち出していた(『チャッキー』シリーズの様な)ホラー路線は鳴りを潜め、(『ターミネーター』の様な)SF路線に舵を切ったことが奏功した。現実が追いついてきている人間のAIへの対応というベースはそのままに、SFやアクションとしての様式美を入れることで一定の面白さを担保していた。
選外と総評
演出や脚本としては好みとは言いづらい『前橋ウィッチーズ』だが、ストレートに現代の社会問題を扱い、(言い方を選ぶと)分かり易くそこに生活している人たちの苦悩や葛藤を描いた点において特筆するべきだと思いここに記す。切り込み方はぞれぞれだが、アニメで扱う社会問題が広がってきていると感じると同時に、『前橋ウィッチーズ』の様なドストレートな作品の出現は嬉しい反面、「ここまでハッキリ描かないと駄目なのかな」という悲しさも感じている。
2クール目が始まった『小市民シリーズ』も、1期で前提が整ったことでキャラクターたちの本領を魅せるターンに入った。特に小佐内ゆきには単純な好き嫌いを超えた今年一と言ってもいいほどの恐怖体験をさせてもらいました。
他には『花は咲く、修羅の如く』はナレーションや声優業に興味のある身として面白く見ていたし、『タコピーの原罪』はアニメ化した利点を活かせていたし、『わたしが恋人になれるわけないじゃん、ムリムリ!』も他にも選択肢が有る中での同性愛なのは好感の持てる導入として見ていた。
新作映画に関しては少し前述したが、改めて数えたら10作品しか見てなかったのでそもそも俯瞰出来るだけの材料が無い。
その他
コンシューマーゲームに関しては、1月に『十三機兵防衛圏』をクリアしてレビューを2月にあげているのですが、噂に違わぬ面白さでした。
TVアニメの旧作としてはYouTubeにて『遊戯王』シリーズの一挙配信があり、『5D's』は追えなかったんですが、『遊戯王ZEXAL』と『遊戯王ARC-Ⅴ』はどちらも視聴出来て、良い経験になりました。特にARC-Ⅴはペンデュラム召喚実装に伴っての話なので、カードゲームとして複雑化していく遊戯王とホビーアニメとしてのバランスの難しさが垣間見えるものだった。
夏には参院選があり、私も街宣を見に行くなど可能な範囲で行動したが、かなり酷い選挙戦だった。2010年代からその下地を整えてきた権力の腐敗や言葉への信用の崩壊が2024年の兵庫県知事選で嘘やデマの蔓延となって現れ、今年の参院選には明確な差別(参政党の躍進)となって人々に流布した。更に参政党を勢いづかせたのが、実質デマや差別の肯定を表明した著名人らである。アニメ関係者からも林原めぐみ、緒方恵美、松本梨香、すしおという面子が反知性化の波にのまれていた。1年以上経った今も斎藤元彦は知事の座にこびりつき、立花孝志は不起訴となっているなんて信じられない。
そして10月から、今思うと保守議員の最後の砦だったかも知れない石破茂が首相から退き、高石早苗政権が発足してしまった。事前に予想されていた通り高市早苗は、日本史上最悪の総理大臣であろう安倍晋三を追い越す勢いで、より愚かに、より軽率に、より浅慮に日本を泥沼へと沈めていっている。「巨悪あり。法これを裁けず」とはテロリストの言葉ではあるが、その意味や背景を私達はしっかりと考える必要があると思う。自民党と言えば、統一教会への対応の違いで法治国家として韓国に差を広げられ続けている。
そして12月下旬。10年(私にとっては8年)に亘る『Fate/Grand Order』の旅が遂に第二部の終章を迎え、完結した。まあシステム面で色々と不満のあるゲームではあったのだが、サービス開始以来TYPE-MOONの新作を読めるという意味で無二のものとして運営され楽しませてもらったのも事実。これから本当にサービス終了するのかは分からないが、ひとまずは皆様おつかれさまでした。
終わりに
年頭から映画に対するモチベーションは低めだったのだが、ついぞ回復することなく低空飛行を維持したまま終わってしまった。Blu-rayソフトを買い揃えるほど嵌っていたMCUへの熱もすっかり冷めてしまっているし。映画だけじゃなくて、このブログを書くのも気が向かずに、着手から投稿までかなり遅くなってしまった。
まあ何かしらのキッカケがあればとは思うが、高市政権が酷すぎるストレスで全体的な気力が減っているというのはある。世界で唯一の被爆国において、これほどまでに戦争をしたがっているのが分かる首脳は初めて。しかし「私は汎ゆる差別と戦争に反対します」と一生言い続けます。

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